MediaTek、新たな AIoT 向けチップ「Genio 1200」を発表
MediaTek Genio プラットフォームの利用により、設計者や OEM メーカーは差別化された安全なインテリジェントデバイスをより短期間で市場投入することが可能になります
米国アリゾナ州スコッツデール - 2022 年 5 月 10 日 — MediaTek(本社:台湾・新竹市、以下 MediaTek)は本日、AIoT※デバイス向けの新しい Genio プラットフォームで、Genio シリーズ初のプレミアム AIoT 製品向けチップ「Genio 1200」を発表しました。※ AIoT:モノのインターネット(IoT)と人工知能(AI)を組み合わせた技術を示す用語。
MediaTek Genio は、パワフルで超高効率のチップセット、オープンプラットフォームのソフトウェア開発キット(SDK)、包括的なリソースとツールを備えた開発者用ポータルを完備した AIoT プラットフォームスタックです。このオールインワン・プラットフォームにより、メーカーは消費者および企業、工業向けに、プレミアムからミッドレンジ、エントリーレンジまで、先端的でスマートなアプリケーションの開発を簡単に行えるようになり、デバイスを市場投入するまでの時間を短縮することができます。
MediaTek Genio を使用することで、お客様はコンセプト段階から設計、製造までに必要となるすべてのハードウェア、ソフトウェア、リソースの利用ができるようになります。製品の仕様に合わせて Genio シリーズからチップを選択し、MediaTek の開発者用リソースと Yocto Linux 用オープンプラットフォームの SDK を使用して、設計をカスタマイズすることが可能です。また MediaTek は、お客様が MediaTek のパートナーのシステムハードウェアおよびソフトウェアに簡単にアクセスできるようになることで、ネットワークや販売チャネルを活用できるようにしています。使いやすい統合型プラットフォームの MediaTek Genio は、開発費を削減し、市場投入までの時間を短縮しながら、製品ライフサイクルを延長する OS アップデートやセキュリティパッチに対する長期のサポートを提供します。
MediaTek コーポレートシニアバイスプレジデント兼コンピューティング・コネクティビティ・メタバース事業グループジェネラルマネージャーである Jerry Yu は、次のように述べています。「現在、MediaTek は市場で最も人気のある AIoT デバイスに搭載されています。業界が新たなイノベーションの時代に突入するなか、MediaTek の Genio プラットフォームはメーカーが最新の市場ニーズに応えるために必要な柔軟性、スケーラビリティ、開発サポートを提供します。メーカー各社が Genio 1200 とパワフルな AI 機能、4K ディスプレイ対応、先進のイメージング機能によって、新たなユーザーエクスペリエンスを実現することを楽しみにしています。」
オープンプラットフォームの AIoT SDK
Genio オープンプラットフォーム AIoT SDK は、Yocto Linux に対応しており、設計者は同一のソフトウェアパックで複数の製品をカスタマイズすることが可能です。各ソフトウェアアプリケーションレイヤーの記述やコーディングの効率化により、お客様は、アプリケーションのタイプに関わらず、最小限のサポートで製品を開発することができます。
開発者用リソースとパートナーエコシステム
MediaTek の Genio 開発者用ポータルにより、お客様は幅広い開発者ツールに加え、パートナーのシステムハードウェアおよびソフトウェアにアクセスできます。さらにメーカーはこのポータルを利用して、パートナーの持つネットワークと販売チャネルを活用することができます。この一連の開発ツールとパートナーサポートにより、あらゆる規模のメーカーが容易に AIoT 製品の設計を合理化し、市場投入までの時間を短縮することができるようになります。
高性能チップセット
MediaTek Genio のチップセットは、高速のマルチコア性能と抜群の電力効率を備えており、極めてコンピューティング負荷の高い AI アプリケーションのユーザーエクスペリエンスを最適化することができます。各 Genio チップセットの CPU、GPU、AI 処理ユニット(APU)が連携して、エッジにおけるインテリジェントな自律機能を強化し、高品質のディスプレイやカメラをサポートします。さらに、各チップセットが最新の Wi-Fi プロトコルや Bluetooth プロトコルに対応し、シームレスな接続を実現します。
Genio シリーズは、以下のようなプレミアム、ミッドレンジ、エントリーレベルのシステムオンチップ(SoC)やモジュールにより、市場やアプリケーションのさまざまなニーズに対応します。
- Genio 1200: プレミアム AIoT 向け。最高クラスの性能、最新のマルチメディア規格と 4K ディスプレイ、4.8 TOPs AI アクセラレーター、卓越した電力効率が要求されるプレミアム AIoT アプリケーションに対応。
- Genio 500: 小売業および商業用 IoT アプリケーション向け。高性能のエッジ処理と最先端のマルチメディア機能が要求される一般家庭および商業用 IoT アプリケーションに対応。
- Genio 350: 携帯用および家庭用のハブ向け。より軽量な映像および音声エッジ処理が必要とされる携帯用および家庭用のハブに対応。
- Genio 130: クラウド対応型音声アシスタントデバイス向け。オーディオおよびマイクに特化したプラットフォームを必要とする、thin-OS およびクラウド対応の音声アシスタントデバイスに対応。
Genio 1200 は、高性能オクタコア CPU、5 コア GPU、デュアルコア AI プロセッサ、高度なマルチメディアエンジンを備えており、先進のスマート家電、工業用 IoT アプリケーション、その他の要求の厳しい AI 搭載デバイスに最適です。また、さまざまなコンピュータビジョン(CV)アプリケーションから超高精細のディスプレイ入力やカメラ入力を受信して処理することができます。
新しい Genio 1200 は、最高クラスの性能、最新のマルチメディア規格と 4K ディスプレイ対応、卓越した電力効率を兼ね備えた 6nm クラスのチップです。このパワフルで拡張可能な高集積プラットフォームは、PCI-Express、USB 3.1、GbE MAC などのさまざまな高速インターフェースに加え、MediaTek Wi-Fi 6E モジュールや Sub6 の 5G モジュールをサポートし、幅広い接続ニーズに対応します。
Genio 1200 は 2022 年下半期に発売予定です。Genio プラットフォームと Genio 1200 について、詳しくは https://www.mediatek.jp/products/internet-of-things/aiot をご覧くださ。
MediaTek Genio の開発者用ポータルへは、https://www.mediatek.com/aiot/home からアクセスできます。
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MediaTek Inc. について
MediaTek Inc.(台湾証券取引所:2454)は、年間約 20 億台のコネクテッドデバイスを提供しているグローバルファブレス半導体メーカーです。モバイルデバイス、ホームエンターテイメント、コネクティビティ、および IoT 製品向けに革新的なシステムオンチップ(SoC)の開発で市場をリードしています。イノベーションに対する献身的な取り組みにより、電力効率に優れたモバイルテクノロジーや高度なマルチメディアソリューションを含む主要テクノロジー分野で市場を牽引する地位を確立しています。それらの技術はスマートフォン、タブレット、デジタルテレビ、5G、音声アシスタントデバイス(VAD)、ウェアラブル端末、自動車用ソリューションなど幅広い製品において活用されています。MediaTek は、スマートテクノロジーを通じて、人々が視野を広げ、容易に目標を達成出来るようになることを望んでいます。優れたテクノロジーを誰もが利用できるようにし、企業活動の原動力としています。詳しくはこちらのサイトをご覧ください。www.mediatek.com