MediaTek 世界トップレベルの 8k DTV SoC 量産開始

TSMC の 12FFC テクノロジーを採用

2019 年 11 月 8 日 - 午後 2:00

台湾新竹 – 2019 年 11 月 8 日 – MediaTek Inc.(本社:台湾新竹市、以下MediaTek、TWSE:2454)と TSMC(TWSE:2330、NYSE:TSM)は本日、12nm プロセスを採用して製造される業界初の 8K デジタルテレビ用SoC「MediaTek S900」が TSMC にて量産体制に入ったことを発表しました。本製品では、両社の緊密な連携により TSMC の低電力 12nm FinFET Compact(12FFC)プロセスが採用されています。この 12FFC を用いて製造される S900 は、次世代スマートテレビに対して、よりリッチで、よりインタラクティブなユーザーエクスペリエンスを提供します。

S900 は 8K の解像度と高速エッジ AI 処理を搭載したMediaTek初のスマートテレビ用フラッグシップ SoC です。テレビメーカーが競争力の高い主力製品を開発できるように設計された S900 は、AI を用いた音声認識・ユーザーインターフェースや画質向上などの機能を備え、次世代のスマートテレビのユーザーエクスペリエンスを大幅に向上させます。

TSMC の超低消費電力 12FFC プロセスは、デジタルテレビ用途に不可欠なダイサイズと消費電力の削減において 16nm、14nm 世代のテクノロジーと比較して優れたプロセスとなっています。これにより、コンシューマー機器、ウェアラブル端末、および IoT デバイスにおける音声認識やエッジ AI 機能を実現するのに理想的な性能と低消費電力をバランスよく実現することができます。

「TSMC は、長きに渡るMediaTekの重要な戦略的パートナーです。当社が SoC ソリューションに求める革新性は非常に厳しいのですが、TSMC はその先進的なプロセスによって、我々が求める革新的な機能を搭載した業界最先端の設計を一貫してサポートしてくれています。」と、MediaTekの H.W. カオ副社長は述べた。「8K テレビに対する需要が世界的に高まってきています。私たちMediaTekは TSMC と共に、8K テレビ用 SoC の先進テクノロジーの開発に取り組み、高性能スマートテレビ市場の成長を牽引できることをうれしく思っています」。

「MediaTekは、長年にわたりコンシューマー市場でリーダーとして認知されています。TSMC は、MediaTekと長期的かつ継続的に協業できること、また、S900 のような革新的製品の開発に参画できたことに喜びを感じています。」と語ったのは、TSMC のケビン・ジャン副社長です。「弊社は、引き続き超低電力テクノロジーの増強を図り、スマートホームをさらに進化させ、よりスマートな世界を実現する AI 対応型 SoC をお客様が製造出来るよう支援していきます」。

S900 8K DTV SoC

MediaTekの S900 8K スマートテレビ用 SoC は、次世代 AI ピクチャークオリティー(AI PQ)と MiraVision-Pro などの機能を備えた独自開発の AI プロセッサーユニットを内蔵しており、顔認識機能のほか、彩度、明るさ、鮮明さ、および動的動き補償の最適化により画質を根本的に向上させる AI 画像解析など、スマートテレビ向けのさまざまな AI 機能がサポートされています。AI 機能を備えたMediaTekの S900 は、独自の NeuroPilot AI 開発プラットフォームにより、音声あるいはジェスチャーといった革新的な操作方法で、リビング、キッチン、寝室などあらゆる場所に設置されたスマートデバイスの操作を可能にし、テレビを AIoT エコシステムを制御するハブとして使うことを可能にします。

12FFC プロセスおよび TSMC IoT プラットフォーム

12FFC は、広く採用されている TSMC の 16FFC ファミリーの一部として包括的な設計エコシステムと、古いプロセスノードからのスムーズな設計移行を実現する高電圧 I/O(5V HVMOS)など幅広い IP ポートフォリオをサポートしています。

TSMC では、超低消費電力、低漏れ電流が求められる製品を実現するための包括的な IoT プラットフォームのほか、お客様の多様な IoT 製品の開発要求に対応するため、自社あるいは外部のパートナーによりサポートされる包括的な IP ポートフォリオを提供しています。12FFC 以外にも、TSMC は 55nm ULP、40nm ULP、28nm ULP、および 22nm ULP/ULL といった、業界最先端のプロセスがあり、さまざまな IoT 機器やウェアラブル製品で広く採用されています。TSMC は、超低消費電力が求められる機器向けの低電圧動作の提案や、RF、内蔵メモリー、新世代メモリー、IoT 用のセンサーなど専門性の高い技術を総合的にサポートしています。


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MediaTek Inc. について

MediaTek Inc.(台湾証券取引所:2454)は、年間 15 憶台のコネクテッドデバイスを提供しているグローバルファブレス半導体メーカーです。モバイルデバイス、ホームエンターテイメント、コネクティビティ、および IoT 製品向けに革新的なシステムオンチップ(SoC)の開発で市場をリードしています。イノベーションに対する献身的な取り組みにより、電力効率に優れたモバイルテクノロジーや高度なマルチメディアソリューションを含む主要テクノロジー分野で市場を牽引する地位を確立しています。それらの技術はスマートフォン、タブレット、デジタルテレビ、OTT ボックス、ウェアラブル端末、自動車用ソリューションなど幅広い製品において活用されています。MediaTek は、スマートテクノロジーを通じて、人々が視野を広げ、容易に目標を達成出来るようになることを望んでいます。当社はこの概念を「Everyday Genius」と呼び、企業活動の原動力としています。詳しくはこちらのサイトをご覧ください。www.mediatek.com


TSMC について

TSMC は、1987 年に設立されたファウンドリビジネスモデルの先駆者であり、それ以来、世界最大の専用半導体ファウンドリサービスを提供しています。同社は、業界をリードするプロセステクノロジー及び設計のトータルソリューションのポートフォリオにより、グローバルの顧客とパートナーとして提携、サポートし、半導体業界のイノベーションを担っております。

TSMC は、2019 年に全世界の生産能力で年 1,200 万枚以上の  インチ ウェーハを生産し、顧客に提供しております。TSMC は 2 ミクロンからファウンドリの最先端プロセス(今日の 7 ナノメートル)までの幅広い技術を提供しています。 TSMC は、7 ナノメートルの生産を提供する最初のファウンドリであり、顧客製品を大量に市場に供給する際に、極端紫外線(EUV)リソグラフィー技術を商業化した最初のファウンドリでもあります。 TSMC の本社は台湾の新竹です。詳細はこちらのサイトをご覧ください http://www.tsmc.com